ブックタイトルJA長生「ちょうせい」vol.485

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概要

JA長生の広報誌「ちょうせい」

Vol .485 10表1 中干し時の茎数の目安※株当たりは60株/坪植え時のもの品種名中干し時の茎数(本)㎡当たり株当たり※400~450360300~32022~252016~18ふさおとめふさこがねコシヒカリおいしいお米農業に従事される皆さまに知っておいていただきたい情報。長生農業事務所改良普及課インフォメーションみみよりあぐり情報中干しと割れ籾(ふ割れ)について●中干しについて◇なぜ必要? 中干しを行うことにより、窒素吸収を抑制し、無効な分げつが増えなくなります。そのため、過繁茂による倒伏や受光態勢の悪化、乳白米の発生など品質低下を防げます。また、土壌中に酸素が供給され、硫化水素などの有害物質の発生を抑え、根の健全な生育を促します。さらに、田面を固めておくことは、コンバインによる収穫を容易にする効果も高いです。◇いつ、どのくらい行うか? 中干しを行い始める目安は表1を参考にしてください。 中干しの基準は、田面に亀裂が軽く入り、田面を歩いても長靴が沈まないくらいの土壌の固さを目安とします。ただし、粘土の強い土壌では、強く中干しを実施すると根を切ってしまうので気をつけてください。中干しの時期はおよそ田植え後30日から40日に始め、期間としては15日間が目安になります。概ね、坪当たり60株で4月下旬植えの「コシヒカリ」で6月上旬から開始するイメージになります。 ただし、その年の気象条件や稲の生育状態によって、中干しの時期は1週間以上変わることもあります。稲を観察し、適期に中干しを行いましょう。◇中干し後は? 中干し終了後は間断かんがいを行います。早生品種は六月中旬以降幼穂形成期となりますので、低温の場合はできるだけ深く湛水し、幼穂を保護します。●割れ籾(ふ割れ)◇どのような症状? 昨年度は割れ籾が多く発生しました。割れ籾とは、籾の内えいと外えいの合わせ目が不完全なものや縦の割れ目があるもので、ひどいものでは割れ目から玄米が見えるものもあります。◇なぜ多く発生? 出穂前2週間から出穂期にかけての低温や日照不足、登熟期後半の高温という気象条件で発生しやすくなります。 昨年度は、ちょうど7月上旬に低温及び日照不足になり籾殻の形成が不良となったところに、7月中旬?8月上旬の高温及び多照条件になり、玄米の肥大が進んだため、割れ籾が多発したと推測されます。◇何が問題になる? 整粒歩合が悪くなります。また、籾殻の形成が不良のため、斑点米カメムシ類による被害が大きくなりやすくなってしまいます。◇対策は? 出穂期2週間前から出穂期にかけての低温対策には、冷害対策と同様な深水管理が有効となります。