ブックタイトルJA長生「ちょうせい」vol.473

ページ
6/16

このページは ja_201506 の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

JA長生の広報誌「ちょうせい」

Vol .473 6おいしいお米農業に従事される皆さまに知っておいていただきたい情報長生農業事務所改良普及課インフォメーション0.5みみよりあぐり情報6月の管理と最近の病気について●中干し 中干しを行うことにより、無効分げつが減少し、過繁茂による倒伏や乳白米発生のような品質低下を防げます。また、土壌中に酸素が供給され、硫化水素などの有害物質の発生を抑え、根の健全な生育を促します。 中干しの基準は、田面に亀裂が軽く入り、田面を歩いても長靴が沈まないくらいの土壌の固さを目安とします。中干しの時期はおよそ田植え後30日?40日に始め、期間としては15日間が目安になります。●近年問題となっている病気 「イネ縞葉枯病」というヒメトビウンカにより媒介される病気を紹介します。ここ数年、西日本、北関東などの地域で被害が出ており、昨年は関東でも東京都と本県以外では注意報が発表されています。 本県では、昨年の調査で17年ぶりに発病が確認され、ウイルスを保有している可能性のあるヒメトビウンカの捕獲虫数も増加傾向が見られます。 本病気は生育初期では新葉が退色し、葉が巻いたまま徒長し垂れ下がる「ゆうれい症状」となって枯死します(図1参照)。分げつ盛期以降の生育後期では葉に黄緑色または黄白色の縞状の病斑が生じ、生育不良となったり、出すくみ症状(図2参照)、奇形穂など出穂異常となります。また、イネ収穫後再生株(ひこばえ)では、葉脈に沿って不明瞭な黄色い縞状の病斑症状がみられることもあります。 媒介虫であるヒメトビウンカは、イネ科雑草などに幼虫で越冬及び産卵をします。それから、5?6月に本田に飛来します。吸汁することで稲に病気を媒介し、その株から吸汁した別のヒメトビウンカも保毒虫となります。 感染してしまうと、治療する方法が無いことから、媒介するウンカを防除し、感染の機会を減らすことが重要となります。 これからの時期、草刈りは大変ではありますが、斑点米の原因となるカメムシや、ウンカ類の防除に効果的なため、定期的に行いましょう。図2 イネ縞葉枯病による出すくみ症状図1 イネ縞葉枯病によるゆうれい症状