ブックタイトルJA長生「ちょうせい」vol.464

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概要

JA長生の広報誌「ちょうせい」

ちょうせいC H O S E I - v o l . 4 6 4 4今月の特集家族が認知症になったらあれ? どうしたの? もしかして… 年齢を重ねると誰でも、すぐに人の名前を思い出せなかったり、物をどこに置いたか、しまったかを忘れたりするもの。それは加齢による単なる物忘れで、体験したことの一部を忘れても、記憶の帯はつながっていて、ヒントがあれば思い出せるものです。 認知症の場合は、数分前、数日前の出来事を思い出せないとか、言葉がなかなか出てこない、家電製品が上手に使えないなど、体験したこと自体を忘れて、記憶が抜け落ちてしまうのです。 単なる物忘れと認知症はどこが違うのでしょうか。明らかに違うのは、認知症は正常だった脳の働きが徐々に低下する病気だということです。いろいろな病気が原因となって起こるので、症状もさまざまです。病気が進行するにつれ、記憶や判断など脳の機能が低下して、次第に日常生活を送ることができなくなります。 認知症というと、家族の顔が分からない、徘徊(はいかい)する、失禁するなどの重い症状ばかり思い浮かべてしまうかもしれませんが、決して重い症状ばかりが認知症とは限りません。日常生活で本人や家族に困ることが増えてきたら、認知症の可能性も考えましょう。 家庭では、どこまでが単なる物忘れで、どこからが認知症なのか、なかなか判断がつきにくいものです。本人や家族が「年のせい」だと思うような、日常のささいな変化が認知症のサインだったりすることもあるので、「おかしいな」と思ったら、ためらわずに早めに医師に相談することが大切です。認知症は、軽度の症状から生活に支障を来す中等度まで約2年で進行するという報告もあります。早く見つけて治療すれば、進行を緩やかにしたり、症状を軽くできる可能性もあるため、その後の日常生活は大きく変わります。 ただ、本人が認知症を認めたくない気持ちが強い場合、受診に反発するケースも多く見られます。そこで本人には言わずに、まずは 85歳以上の4人に1人が認知症だといわれています。高齢化社会を迎え、誰もが発症する可能性のある身近な病気です。もし家族の誰かが認知症になったら、どのように向き合えばいいのでしょうか。30年以上も認知症患者のいる家族の悩み相談窓口となってきた「認知症の人と家族の会」にお話を聞きました。単なる物忘れと認知症は違う早期発見・早期治療と家族の協力が大切イラスト:ゆき たけ