ブックタイトルJA長生「ちょうせい」vol.461

概要

JA長生の広報誌「ちょうせい」

　トマト黄化葉巻病は、タバココナジラミという1㎜ 程度の害虫が媒介するウイルス病で、生長点付近の葉が黄化し萎縮する症状を示します。　昨年は長生管内で多発し、産地で大きな問題となりました。トマト黄化葉巻病の対策について再度確認しましょう。■コナジラミをハウスへ入れない　ハウスの開口部に0.4㎜ 目のネットを隙間なく張り、コナジラミの侵入を防ぎます。■殺虫剤によるコナジラミ防除　スタークル顆粒水溶剤、ベストガード水溶剤、コルト顆粒水和剤等、トマトに登録のある薬剤を定期的に使用します。■コナジラミの増殖源を作らない　トマト黄化葉巻病の発病株は新たな感染源となりますので見つけ次第抜き取り処分します。また、コナジラミは、トマト以外の多くの農作物や雑草もすみかとします。トマトほ場周辺の雑草は確実に除草し、周辺の露地野菜等についても確実にコナジラミ防除を行いましょう。特にサツマイモはコナジラミが好むため要注意です。■トマト残渣の適正処理　水分が残った状態のトマト残渣はコナジラミのエサとなります。また、捨てたトマトから生じる「野良生えトマト」は危険な感染源です。栽培中に生じる残渣はそのままほ場周辺に放置せず、古ビニールで覆う等の対策を取りましょう。■栽培終了後のハウス蒸し込み　次作へコナジラミを繋げないために、栽培終了後は速やかに抜根し、ハウスを密閉して蒸し込みます。この目的はコナジラミを高温によって死滅させることと、エサとなる植物を完全に枯らしてコナジラミを餓死させることです。45℃程度まで上げられれば１?２日でコナジラミの死滅が期待できます。温度の上がらない低温期は殺虫剤も併用してコナジラミの密度を下げましょう。はたけの話今年もトマト黄化葉巻病に注意9 ちょうせいC H O S E I - v o l . 4 6 1 営農新着便■取り残しの水田雑草対策　初期の活着不良などで一発除草剤の散布が遅れたり、水管理が悪かったりした水田では、取り残しの雑草が発生してきます。後期除草剤が、防除上「最後の砦」になりますので、使用時期や対象雑草に注意し発生を抑えましょう。　使用場面としては、残った雑草によって「３つ」に整理されますので、選択する薬剤を間違えないようにしましょう。●伸び柄及び紅葉雑草などが残った水田　クリンチャーバスME液剤①使用時期：田植後15日?ノビエ５葉期　但し、収穫50日前まで②使用方法：落水散布または、ヒタヒタ状態で散布する。散布後３日間は入水しない。③使用量：１００倍液④特徴：ノビエに効果がある「クリンチャー剤」と広葉雑草に効果を示す「バサグラン剤」との混合剤。　ワイドアタックSC①使用時期：田植後20日（イネ５葉期以降）?ノビエ５葉期まで　但し収穫30日前まで②使用方法：落水散布または、ヒタヒタ状態で散布する。散布後３日間は入水しない。③使用量：1，000倍液④特徴：１成分でノビエ（５葉期まで）のほかクログワイ、オモダカなどの多年生雑草にも効果高い　フォローアップ１キロ粒剤①使用時期：移植後20日?ノビエ５葉期（稲４葉期以降）但し、収穫60日前まで②使用方法：湛水散布③使用量：１㎏④特徴：ノビエ（５葉期まで）のほかクログワイ、オモダカなどにも効果を示す。●ノビエのみ残った水田　クリンチャーEW①使用時期：田植後20?ノビエ６葉期　但し、収穫30日前まで②使用方法：落水散布または、ヒタヒタ状態で散布する。散布後３日間は入水しない。③使用量：１，０００倍液④特徴：対象草種はノビエのみなので他の雑草が発生している場合の使用はさける。●広葉雑草のみ残った水田　バサグラン粒剤・液剤①使用時期：田植後15?50日　但し収穫60日前まで（液剤は収穫50日前まで）②使用方法：落水散布または、ヒタヒタ状態で散布する。散布後３日間は入水しない。③使用量：（粒剤）３㎏・（液剤）１００倍液④特徴：対象草種は広葉雑草のみなのでノビエが発生している場合の使用はさける。　アトトリ１キロ粒剤①使用時期：田植後20日（稲5葉期以降）?収穫45日前まで②使用方法：湛水状態で散布する。③使用量：１㎏④特徴：１成分でコウキヤガラ、オモダカなどの多年生雑草に対する効果高い。後期除草剤の使用上のポイントサツマイモの葉裏につくコナジラミ