ブックタイトルJA長生「ちょうせい」vol.452

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概要

JA長生の広報誌「ちょうせい」

ちょうせいC H O S E I - v o l . 4 5 2 4根が変色し、赤く枯れています。みみよりあぐり情報農業に従事される皆さまに知っておいていただきたい情報。長生農業事務所改良普及課インフォメーションおいしいお米長生管内で発生の多かった「赤枯れ」症状について●水稲の「赤枯れ」症とは 田植え後2?3週間?1ケ月程度の間、下葉が黄化したり、葉先が褐変し、分げつが進まず生育が停滞します。多くは株を引き抜いてみると、白い健全な根は少なく、根が赤褐色になって根腐れを起こしています。このような症状の見られた水田に入るとブクブク、ブクブクと土中から泡(有害ガス)が多く出ます。 一般的には、気温上昇に伴い、未熟有機物の分解に伴うガスによって、根が障害を受けて発生します。■稲株の症状の特徴は?葉が細く、古葉の先端に多数の褐色の斑点が発生し、葉身の先端から今年の収穫終了は来年の稲作りのスタート!次第に全面へ広がります。?根腐れが発生し、根は鉄分の異常沈着がみられます。■発生要因は?分げつ期の気温が高い場合、土中の有機物が分解する時に酸素を消費するとともに、根に有害なガスが発生し、根の機能が低下し発生します。?湿田や老朽化水田など、透水性不良の常時湛水状態の水田で酸欠により根腐れがおき発生します。?土中の有機物(稲わら、堆肥等)の過多や収穫後遅い時期の耕起による稲わらの未分解が助長します。?軟弱徒長苗の深植え等にも起因します。■今年の発生は地下水利用の水田で多い? 本年は両総用水や堰水での発生は少なく、褐色の地下水を利用している地区での発生が多く、県農林総合研究センター土壌環境研究室の現地調査から、降水量が6月上旬まで特に少なかった気象要因に加え、地下水に含まれる鉄やナトリウムが田面水で高くなり、田面水のPH(酸度)とEC(塩類等の濃度)が高くなり、土壌の還元化を助長したことが判明しました。●主な回避対策について①ガス抜き、溝切り、中干し、排水する等の水管理で土中に酸素を供給し根の活力を高めます。②発生した場合は、走り水程度で管理します。③葉色が悪くても窒素肥料を施用しない(施用するとガスの発生を助長)。④稲わらは収穫後、できるだけ早くすき込み、腐食化を図ります。「赤枯れ症」の写真です。