JA長生「ちょうせい」vol.434

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概要:
JA長生の広報誌「ちょうせい」

みみよりあぐり情報農業に従事される皆さまに知っておいていただきたい情報。長生農業事務所地域振興部改良普及課インフォメーション6ちょうせいC H O S E I - v o l .434おいしいお米昨年、コシヒカリの発芽不良や早生品種の発芽不揃いが各地で発生し、問題となりました。種子の消毒・浸種作業は2月下旬?3月中旬の低温期に実施され、年により発芽不良を起こしています。最近の研究で、浸種開始の初日を適水温にすることで、発芽が安定することが分かりました。■適水温に保つ方法3月上旬の気温はまだ低く、上水道の水温は10℃未満の場合が多くなります。また、浸種場所は軒下や屋外が多く10?15℃の適水温を維持することが困難です。発芽率は浸種初めの水温に強く影響を受けるので、初日の半日以上を高い水温で経過させます。加温した水の使用や保温を考えます。■種子消毒の水温は要注意種子消毒は薬剤の効果を安定させるために、薬液温度10℃以上を確保することが基本です。しかし、夕方や曇日などに消毒を開始すると夜間に液温が外気並みに低下することが予想されます。(表1)消毒開始時点の水温を測定して対応します。■温湯消毒後の浸種水温クリーンな種子消毒方法として温湯消毒が導入されつつあります。温湯浸漬したあとの浸種水温を適温の15℃程度にして、初日の水温を確保します。■浸種水温と期間浸種日数は、浸種中の平均水温10℃では10?14日程度、平均水温15℃では7日程度が目安です。発芽不良は種子消毒・浸種中の低水温が原因はじめの半日を適温(10?15℃)にして対応しましょう発芽不良は種子の吸水初期に10℃未満の低温水を吸水することで発生すると考えられます。図発芽不良の苗(右側の箱は普通の発芽)表1 2月~4月の平均気温(℃)場所2月1旬4.84.22旬5.65.13旬5.75.31旬7.06.62旬8.27.83旬9.69.23月茂原横芝4月1旬12112旬13133月の気温は低く、上水道の水温も低いので、注意が必要です。■芽出しでハト胸に揃わない催芽終了時にハト胸以上の籾の割合が低い場合には、芽の不揃いとなる可能性が高くなります。この場合は催芽時間をやや延長し、ハト胸割合を高めることである程度の改善ができます。■今年のふさおとめは要注意県内の「ふさおとめ」の種子は、幼穂形成期頃の低日照等の天候により、例年に比べ発芽活性が弱い傾向にあります。浸種水温を適温にして、発芽率を高める作業を行ってください。