JA長生「ちょうせい」vol.425

JA長生「ちょうせい」vol.425 page 6/16

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概要:
JA長生の広報誌「ちょうせい」

みみよりあぐり情報おいしいお米農業に従事される皆さまに知っておいていただきたい情報。長生農業事務所地域振興部改良普及課インフォメーション6●中干し5月の高い水温でイネは分げつをつくり、葉を伸ばします。また、この時期の高い水温は土中の有機物を急激に分解し、硫化水素等の有害物質で、根の成長を妨げるようになります。根の弱ったサインが下葉枯れの症状であらわれます。疲れた根の活性対策として一定期間落水し、土中に酸素を送り、土を固める中干しは、根の活性をとりかえす大切な作業です。■粘質土壌では早く開始粘質地域の中干しは、開始が遅くなると梅雨のため十分な中干しができないことがあります。水利のよいほ場では早めにとりかかってみましょう。田面を固め収穫時のコンバイン作業を容易にします。■早生種では5月下旬から4月に植えたふさおとめは5月末から開始します。中干しの終了は、6月10日?15日ころです。6月20日ころには幼穂が見られるようになります。■コシヒカリは6月上旬から中干しは、穂になる分げつが80%確保された時期に開始します。4月植えでは5月末?6月始めが適期です。(坪60株植えの場合)■中干しの程度中干しの強さは田面に細い亀裂が入り、田面を歩いても靴が沈まない位に土壌を固めます。昨年は雨が少なく、亀裂が強くなり過ぎて、後半の水管理に苦労した年でした。過度な亀裂が入らないように天候を考え中干し期間中でも水を入れ、田面管理をします。コシヒカリはカドミウム吸収の抑制対策として、出穂3週間前から出穂後2週間を湛水状態とします。このため、中干し期間に十分田面を固めることが必用です。■中干しの終了時期中干しの終了時期は出穂の30日前です。ふさおとめ・6月10日頃コシヒカリ・6月末一般にふさおとめは開始が遅く、終了も遅くなっています。用水を確保できる地域では入水を遅れないようにしましょう。■中干しと溝切り粘質土壌では、落水した翌日に溝切り機で排水溝をつくります。水はけを均一にして中干しの効果を高めます。また、溝により水管理が短時間で出来るようになります。●ふさおとめの穂肥6月下旬はふさおとめの穂肥時期になります。穂数が十分で、葉色が適度に低下していれば幼穂が1センチ(出穂前18日)になったことを確認して施肥します。施肥量はチッソ・カリ成分で2?3キログラムを目安にします。穂数が少ない場合には、幼穂が4?5ミリのころに施し、一穂の籾数を確保するようにします。この場合登熟がやや遅くなるので刈り取りに注意します。ふさおとめは曇雨天により6月中下旬には葉いもち病が発生します。発生状況を確認してから穂肥を施用します。●難雑草コウキヤガラ対策繁殖のもととなる塊茎は7月からつくられ、イネ収穫時には地上部は枯死します。このため秋防除はできません。落水がつづく中干し期間中にバサグラン液剤やグラスジンMナトリウム液剤で防除します。ちょうせいC H O S E I - v o l .4 2 56月の稲作のポイント