JA長生「ちょうせい」vol.420

JA長生「ちょうせい」vol.420 page 6/16

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概要:
JA長生の広報誌「ちょうせい」

みみよりあぐり情報はたけの話農業に従事される皆さまに知っておいていただきたい情報。長生農林振興センター地域振興部改良普及課インフォメーション6果樹における冬季管理の中心は「せん定」です。せん定の目的は1高品質の果実が安定して成る枝を作る、2日陰になる枝を作らず、芽や葉の充実をはかる、3樹のバランスを保つなど色々な言葉で表現されますが、一言でいうならば「芽の数を適正に制限する」ということです。カキを題材にせん定の基礎について記します。■カキの特性とせん定樹の特性を知った上で実際の作業を行いましょう。【カキの特性】1高木性であり、低樹高にしないと作業性が悪くなる。2日陰になるとすぐに枝が枯れたりするため、樹幹内部まで光が行き渡るよう整える。3花芽は前年の結果母枝の先端1?4芽に着生するため、実を取る枝については切り返さない。※春、芽から枝が伸びだし、伸びた枝に花が咲き、実をつけます。(図1参照)4陰芽が発生しやすいので枝の更新が容易です。5隔年結果しやすいので、適正な花芽の数に制限します。【せん定の実際】果樹は基本的に、枝を強く切り返すとよく伸び、反対に弱く切り返すと弱くしか伸びません。1低樹高化樹全体をみて、主幹の切り下げ等の大枝整理を行います。2主枝・亜主枝カキに限らず多くの果樹は、主枝・亜主枝がまっすぐに伸び、その先端が常に伸びだしている形が理想です。そこでこれらの先端は?程度に切り返します。3側枝主枝・亜主枝を頂点とした二等辺三角形上に側枝を配置することをイメージし、主枝・亜主枝の基部ほど長く、先端ほど短くなるようにせん定します。なお、せん定は主枝・亜主枝の先端から基部に向かって行います。4結果母枝側枝から水平に出た結果母枝につく果実は大きく、直立した母枝についたものは小さくなります。樹あたり150?200本の水平な母枝を残し、他は切除します。翌年の結果母枝を育成するために花芽だけを切除することも有効です。5側枝の更新側枝上の結果位置は年々先に逃げるため、側枝は4年程度で基部から更新します。更新の枝は主枝・亜主枝から発生したものを利用します。適した枝がない場合でも主枝・亜主枝に光があたれば陰芽から枝が発生します。引用文献:図1?3農業技術体系果樹編よりちょうせいC H O S E I - v o l .4 2 0果樹の冬季管理について【カキのせん定】↑側枝図1:1~4は花芽、5~7は葉芽?図2:枝の呼び方図3:側枝のせん定後の姿